痛くて、苦しくて 助けて欲しい…けれど、こんな姿、仲間に見せたくない どうにも出来ない俺を、神は救ってくれるのか…?
「や、やめて…ぁ、もう!中…っには!!」 「ふふ…まだまだ飲み込めるだろう?何なら口にでもいいが…?」
俺は脚を大きく開いて、間に皇帝が割り込んできていて 俺の中には皇帝が暴れていて、それはもう体内から壊されるかのような感覚 皇帝は最奥に、両壁に、散々突いて掻き回して欲を吐き出す 無理矢理開かれたのだから、血は出ていたのだと思う けれど、この長時間…すでに乾いているだろう 痛みや快楽や、怒りや憎しみ それらを何処にぶつければ良いのか… 何を目的で皇帝は、俺を犯すのか… 全く考えもつかなく、思考も追いついていかない
ぞわり、と体内の奥底がざわめき出す 身体が熱い この感じ…
「ま、って!お願…ッ!?溢れ…ぇう、ぅあああぁ…ッ!!」 「っふ、…く…」
また、中に出された… 皇帝は俺に、一体何を望んでいるのだろうか…?
金属音がぶつかり合う音が鳴り響く 弾かれた反動で、剣が掌から離れてしまった しかし、それを取りに行く猶予を皇帝が与えてくれるはずがない 両膝に付けてあるナイフを取り出して、両手で構える 皇帝のあの表情… まるで、この戦いを楽しんでいるかのよう… 悪寒がする 早く、終わらせたい
一気に詰め寄りまずは皇帝の杖に一打撃贈る 片手で受け止めた皇帝の、反対の腕にもう片方のナイフを深く突き刺す ぐじゅ、と血が溢れ出す 俺の頬や手にも、その血が彩られる あぁ…皇帝も、紅い血、なんだな…
「…ふ、ふふ…」 「…!?」
刺し込んだままの状態だというのに、頭上から笑い声がする 痛みを…感じないのか? ならばと力を篭めて捻ろうとしたら、杖を持っていた手で後ろ髪を引かれ必然的に顔を上げる
「ぃ…っつ…!」 「あぁ…この痛み…」 「…は、なせ…ッ!!」 「その眼、声、殺気…総てが私を狂わせる」 「何、言って…」
鼻が触れ合うかの距離 視界一杯に、端整な顔が映りその眼は何処か狂気を孕んでいて 俺は、勝手に身体が震えた
「離せ!く、そ…ッ!!」 「幾ら抱いても、貴様は私の元には堕ちて来ない。その光、踏み躙りたくなるのが道理であろう…?」 「!!ふざけ…!っく…」 「…私は、貴様を…」
皇帝の肌が、俺の頬に触れた 口元には生暖かい熱 視界は塞がれて
「壊したい」
重なったそこから、口腔へと侵入してくる 角度を変えて、求める先へと舌を伸ばして 漸く水音と共に離れたと思ったら、また深く口付けてくる 霞んでいく意識 奪うだけのキスに、呼吸が出来ない
「っふぅ、は、っ…はな…し…っ、んぅ!」
俺と皇帝の間には、銀色の液で繋がっていて 含みきれなかった唾液は互いの顎を汚していた こんなに激しいキスを今までした事がない 本当に、俺を壊す気なんだ 総てを奪って、剥いで、穢して… もう、俺が穢れているのは否応にも判っている なのに何故、皇帝は今でも俺に執着するのだろうか…?
「早く、壊れてしまえ…」
耳元で囁く皇帝の低い声 それで解放されるなら… この雁字搦めな堕落から逃れられるなら…
「…か、まわな、いから…ッ」 「…ん?」 「俺を、如何しようとも…構わない、から…」
まだ辛うじて唇が離れている程度の至近距離 皇帝の腕を貫いていたナイフも、いつの間にか床に落ちていた 血に濡れた指先が、俺の頬を覆う まるで、烙印を捺されているかのよう…
「…それで?貴様の望みはなんだ?」
脳裏に浮かぶのは、共に戦ってきた仲間 皆には迷惑をかけたくない これ以上危険な目に合わせたくない 俺は、もう…光を纏えないけれど、あいつらだけは… 決して俺とは違う道を 光を見失わない未来を
「光を…消さないで…」
溢れ出て来る涙は謝罪の涙か、嘆きの涙か 皇帝はそれを掬い舐めて、俺を抱いた
「貴様の願いの重み、その身体で背負え」
抱かれた視線の先に、コスモスが涙を流して首を振っている気がした
****** 墜ちたフリに満足な皇帝 ジワジワ追い詰めていく、流石ドS(笑
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