散々嬲り犯したその疲労は、強靭な身体でも堪えたらしい 視線の先、床にはフリオニールがうつ伏せに倒れている …いや、気を失っている、と云った方が正確か 奴は両の腕にある腕輪をつけており、身体には多少なりとも衣服を纏ってはいるが気持ち程度だ あの腕輪は、我が紋章が封じてあり、効果をみたくて仕方が無い 早く…目を覚ませ。フリオニール
「…ん、…?」 「…お目覚めかな、姫?」 「…!?皇帝!お前…っ」 「今までの事、覚えているか…?」 「あ、当たり前だッ!!お前が俺にしたこと…!あんな…、っつぅ…!」
立ち上がって挑みかかろうとしたらしいが、腰が痛いらしくその場で崩れ倒れる なんとも…可愛らしく、滑稽だ
『近くに来い』 「!?」
私が放った言葉に、否応無く動くフリオニールの身体 意思も無いのに勝手に身体が私に向かって歩む事に、動揺を隠せないでいる
「な、なんで?勝手に…っ?」 「貴様の腕に嵌っている物…我が紋章を象っているだろう?どういう意味か、判るな?」 「皇帝!なんで…っ!?くそ、止まれ!」
王座に座っている私の前にまで来たフリオニール その顔は、美しく歪んでいる
『私に跨り座れ』 「や、やめ…」
嫌でも動く身体 震えだして顔が真っ赤に染まっている 奴がゆっくりと私の膝の上に乗る 表情がなんとも愛おしい あの表情を、今度は快楽に染めたい 今まで行為をしていたのだが、もう自身は興奮状態だ
『私の首に腕を巻きつけ、私を見ろ』 「…!?そ、な…お願…もぅ、これ以上…!」 『視線を、逸らすな』
そっと震える腕が首に柔らかく巻きつく 振動が髪を伝ってくる 視線が合い、これまでに無いほど優しく微笑んでやる フリオニールの眼が、大きく揺れる そっと震える唇に指を添える
「もう、…止めてくれ…」
フリオニールの眼には綺麗な涙が溜まっていく 幾ら汚しても闇に染まらない光 唇の上を人差し指と中指で滑らせる
「この口で、貴様は私を含んだ。快楽を飲み込んだ」 「それ、は…」 「美味しかった、か?」 「…っ!!そんなわけ…!」 「愛おしくさえ、思える…」
「……!?」
滑らせていた指を顎に掛け、触れる程度の口付けをする すぐ離れて、フリオニールの表情を見る なんとも…信じられない、といった表情だ
「如何した?私が貴様に口付けるなど珍しくも無かろう?今までどれだけ…」 「何で、…」 「…?」 「どうしてこんな…優しいキスを…」 「……云ったであろう?」
愛おしく思える、と…
『自分で挿れろ』
「っ?うぁ、や、あぁああああ!」 「…っう…!」
いきなりの挿入で、締め付けもキツい それでも飲み込んでいく其処は、味を占めたかのように吸い付いてくる 全く、稀に見る名器だ
「いや、ぁああ…皇、帝ぇ…っ!」 「もっと、貪欲に貪れ…フリオニール…」 「っあ、はぅ…はっ、ひぐ…っ!ひゃあ、あああ!!」
時折、舌を絡ませて呼吸を奪う激しい口付けを贈る 私の両腕をフリオニールの背中に回し、抱き止める 傍から見れば、恋人同士かのような光景であろう
そんな風に思いながら突き上げていたら、広間の一部が大きく歪んだ この移動転換は…
「…あら、お邪魔だったかしら?」
時の魔女、アルティミシアだ
「!!?」 「まぁ、な。お楽しみの真っ最中だ」 「ふふ…趣味の悪い…」
そう会話をしている間も、フリオニールに振動を与える フリオニールは私の顔を見るなり、信じられない、といった表情をして身を捩じらせた 頼りない力で私の首を絞める 絞め殺す事も出来ないくせに…
逃げる事など出来はしないのに…
「やめッ、見るな…っ!放し…、抜けってば…ぁあああ!!」 「そんなに強請るな。沢山くれてやるから、な」
『自分で腰を動かせ』
「!?ひぃやぁああ゛ぁあ!あう、ぅうう!」
快楽を勝手に求める身体に思考が付いていけないらしい 涙を流しながら首を横に振り、拒絶の言葉を吐く あぁ、なんて…
「ふふ。可哀想に…仕込まれて調教されて。もう貴方好みの身体でしょう?」
アルティミシアがフリオニールの表情を覗き込む 面白そうに微笑んで零れている涙を親指でそっと拭っている フリオニールは、見られたショックからか眼を瞑り紅潮して唇を震わせていた
「混ざるか?魔女よ」 「…折角のお誘いですけれど、遠慮しておきましょう。…本当は、一人で楽しみたいのでしょう?」 「…教え込ませている最中だからな。墜ちたら味わって見るといい」 「ええ。楽しみにしています…ごゆっくり、坊や」
アルティミシアは去り際に、フリオニールへ軽く口付けをした 仄かに移った、紅色のルージュ アルティミシアが移動転換をして再び私とフリオニールだけになったのを確認すると、その唇に噛み付いた
「っうう!?んぅ、ふ…っ!んふ、ぅ…」
角度を変えて咥内を暴れて、その奥へと舌を伸ばした あの女が残した痕を、総て私に塗り替える 目の前にいる男は、私のモノなんだ
「ふ、ふあ、こぅ…て!も、…でる…ッ!」 「…いつか、貴様に相応しい首輪でも作ってやろう。貴様は誰のモノか、その身で思い知るがいい…」 「…っや、ああぁ!もぅ、おねが…っ」 「フリオニール。貴様は、私の、モノだ…」
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執着し始めた皇帝に絡まれるフリオニール これ、仕事中に思いついたネタ(笑 …あれ、甘い?
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